無垢の一枚板で創る手作り家具ならMASAKI工房(石川県小松市)

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2007年04月11日

天板の接ぎ合わせ

__tn_200704071835000.jpg天板を削ったらいよいよ接ぎ合わせです。この作業がテーブルつくりで一番緊張します。自動ガンナで厚みを揃えた後手押しカンナで接ぎ面を削るのですが、この接ぎ面がそっと板を合わせて吸い付くようにピッタリと来なくてはいけません。何度か削り直して納得のいく接ぎ面を作ります。この部分は妥協できない大事なところです。P1000147.JPG
接ぎ面がピッタリときたら、そこにビスケットジョイント用の溝を突きます。写真はありませんが椅子の座面を接いだ方法と同じです。天板の厚みがありますので、椅子と違って上下2列に入れました。さらに今回はボルト締めも併用しています。写真の丸い穴はナットを回すための穴です。

金物を使わない方針だったのでは?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、先日、ある先輩木工家が
「金物がない時代だったから木組みだけで組んでいたんだよ。今は金物でもよい物が色々とあるので、使い方と使う場所によってはすべて否定するものでもないと思うよ」

そんな話を聞いて、「なるほど、それもそうだ」と思ったのです。

ただし、決して木組みの代わりに金物を使うようなことはせず、あくまでも保険のような意味で使います。今回の板接ぎもビスケットを使った「雇い実接ぎ」にプラスしてボルトを入れています。くどいようですがボルトで締めこむようなことはせず、確実にひっつけてからボルトを締めていますので、ボルト締めはあくまでも木の収縮が大きい場合の保険です。

投稿者 masaki : 2007年04月11日 18:24